精神状態をつくる
マラソンの世界で高地トレーニングというのがありますね。
選手が本番で楽に走れるように、事前に酸素の薄い高地で練習して心肺機能を高めるというやつです。
TOEICの世界でもあります。
例えば、リスニングの音声スピードを通常よりも早くして練習する、同じ問題をより短い時間で解く、あるいは難問ばかり(今なら韓国本など)をやる。実際のテストよりも負荷をかけることで、本番では楽に聞きとったり、時間配分に余裕ができるよう目指すものです。
いずれメンタルがやられる
そして、TOEICにおいて高地トレーニングなるものが必要だとするなら、それはパート2だと思います。パート2の最後の一つを取りにいくためには、むしろ絶対に欠かせないといえるかもしれません。
理由は簡単です。
パート2の音声が流れる直前に、毎度同じ精神状態でいることが極めて難しいからです。
全30問あるなかで、内容はもちろん、読み上げる人も違います。難易度も様々です。
ここがくせ者です。すぐにわかる問題もあれば、ギリギリまでかかって解く問題もあります。
そして、そのような難問は突然やってきます。
次の問題番号を読み上げている時間になっても、まだ考え続けてしまうような問題。設問がまったく聞き取れずに、あるいは想像していたようなものが選択肢になくて、どうしても焦ります。やっぱり違うんじゃないかと考え始めても、他の選択肢が何を言っていたのか、もはや思い出せません。
そうして訪れます。そう、メンタルがやられる瞬間が。
難易度のランダムネスが問題になる
私が実践していた、精神状態を毎度同じように保つための高地トレーニングは、次のようなやり方です。
- パート2を続けて2セットやる
- 自分が間違えたものだけを集めたスペシャルセットを作り、それをやる。
最初のやつは効きます。特に持続力をつけるという意味で有効です。
何しろ倍の量をやっていますから、本番の時でも正答率はともかく疲れ知らずです。
2番目の方はとにかく疲れます。何しろすべてが自分にとって難しいものだけで出来上がっているので、集中力を高いまま持続する訓練にもなりますし、もちろん本番の正答率を上げるという意味では最も効果が高いと思います。
最初は2番目のスペシャルセット方だけ重点的にやってました。
しかしですね、これは初めから最後まですべて難しいとわかっている分、ずっと集中してしまうんですね。
実際のテストでたまにあるような、もの凄く簡単な問題がないので、気持ちの張りの強弱がないんです。
「ほら簡単だろ、そんなに堅くならずに、ほらリラ〜ックス!」みたいな悪魔のささやきの問題がないので、トレーニングの時に作った精神状態を本番で当て嵌めようとすると、臨場感という意味で何か違う感じがしました。なので、1:2(スペシャルセット)くらいの割合で両方やっていました。
切り替える方がはるかに大事
最後になりますが、実際にパート2で落とさなくなったなと感じたのは950超えてからです。
もちろんこれらのトレーニングで自信がついたことが大きいですが、切り替えるのが上手くなったというのもあります。
音声が流れている時に、そこに集中して食らいつくのは凄く大事です。一つ一つに全力で取り組むことは何よりも重要です。しかし、ある時間その問題に集中して取り組んだなら、たとえ迷っていても、切り替えたほうがいいです。そのほうが、次の問題のための精神状態を作る、あるいはテスト全体のために精神状態を健全なままに保っておくという意味で、はるかに大事です。そのことに気づいて実践できるようになってから、いい意味で距離を置けるようになったと思います。
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